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ハイキュー!!夢小説

第3章 月島夢 前編


少しの沈黙の後、小さめの声で呟いた

「月島君・・・・」

名前を呼んだところで、一瞬言葉が詰まる。
それもわかっていたかの様に、何事も無い様子でゆっくりと天井から前方へ視線を動かした。


「・・・あのね・・・私・・・月島君が好き・・・です・・・」


言った。
とうとう言った。
何とも言えない不安と、どうしたらいいかわからない緊張とで、体が強張る。


暫く沈黙が続いた。


『・・・・で?』

ずっと横を向いていた体を私に向き直し、机に頬杖をついて、問いかけて来る。

「・・・・え?」

咄嗟に聞き返すと

『告白だけされても困るんだけど。君はどうしたいのさ』

その先を早く言いなよ、と促して来る。


「・・・わ、私と・・・付き合って下さい・・」
ぎゅっと目を伏し目がちにして、伝える。


『いいよ』


あまりの即答に驚いて、「え」と言葉が零れた。

顔を上げると、まっすぐに見つめられた視線と自分の視線が合う。

『今の“え”って何?』
ムードが台無しとでも言う様に眉をひそめて、こちらを見る。

「いや、あの、びっくりしてつい・・・」
『別に嫌なら断るケド』
「いや、そんな事無い!う、嬉しい!です」


そう伝えても、彼の表情は眉をひそめたまま。

何か悪いことをしただろうか??と顔色を伺いながら考える。

耐えかねたのか、口を開いた。


『付き合うなら、これからはもっと自覚持ってよね』
「が、頑張る!もっと自分磨きするから!」
そう自分に喝を入れると

『いや、違うから。僕の彼女っていう自覚。他の人にホイホイお菓子なんてあげて気を惹こうとか、そんな恥ずかしい事、しないでよねって意味』

そう言って、顔を近づけて来る。

嫌な予感がする。
いや、この場合、もう良い予感なのだろうか。

「月島く・・・」
『加菜、うるさい』


そう囁く様に呟いた後、唇を重ねた。

チュッと触れるだけのキス。
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