第1章 始まり
その後、支度をし、転校先の学校へ向かった。
私が転校してきたのは、『早乙女高校』という学校だ。
歩いて向かっている時に見たきれいなあじさいの花。
今は6月。
(なんか中途半端な転校生だな)
何故か笑みがこぼれた。
-----------------------------------------
「清水 優姫です。よろしくお願いします」
自己紹介が終わり、私は自分の席についた。
(………早くここで『あの約束』を果たさなきゃ……。
そのためには、まず…………)
「…………ぃ、ぉおい、聞こえてっか?」
「!?あっ、ご、ごめん…………」
突然、隣の席の男の子に話しかけられた。
(この人……高一の割に身長低い気がする……)
でも、明るそうな彼の印象はよかった。
翔「俺様の名は来栖翔っ!よろしくなっ、清水っ!」
「うん、よろしく!……あのさ、音楽部って、どこで活動しているかわかる?」
翔「あぁ、それなら…………」
--------
私がまず、すること……。それは…………
音楽部に入部することだ。