第2章 君の優しさ
嶺二「後輩ちゃーんっ!わざわざ ありがとっ!」
友千香「いえいえ。大丈夫ですよ。」
友ちゃんは寿さんに頼まれていた資料を渡していた。
寿さんは……普通。
いつも通りのテンションだ。
その隣にいる黒崎さんは、まわりにいる女の子達に向かって
蘭丸「うっせぇ……。騒ぐんじゃねぇよ……。」
と、不機嫌そうに呟いた。
でも、女の子達は騒ぐのをやめない。
(ってゆうか、むしろうるさくなったんじゃ……?)
まあ、黒崎さんも…………普通だよね。
あとの二人は……?
ちらっと 美風さんとカミュさんの方を見る。
何人かの女の子が二人に話しかけていた。
女1「藍ちゃーん。ここがわからないの。教えて?」
藍「うん、いいよ。どこがわからない?」
(…………ん?
美風さんが……笑ってる!?
あの美風さんが!?)
私は表情が固まったまま、カミュさんの方を見てみる。
女2「ねぇ、カミュ~。これ作ったの。食べてくれる?」
カミュ「ありがたき幸せでございます。お嬢様。」
…………………………。
ありがたき……?………………お嬢様!?
(……はぁ?)
いつも愚民、愚民言ってるあの人が、お嬢様!?
私が固まったままでいると、
友千香「じゃあ、さようなら!」
二人が私の体を引っ張って、その場を離れた。
その間もずっと思考が停止したままだった。