第7章 「 私の幼馴染 」 孤爪研磨
「あの、リエーフくん。」
「ん?」
「さっきのことなんだけど…。」
「あー!びっくりしたけど、大丈夫。」
「ごめんね。」
私が謝ると
「何で真由が謝るんだよ!!」
と笑顔で返してくれた。
いい子すぎかな?
「なんか、なんで、研磨くんがあんなことしたのかがわからなくて。」
「え?!わからなかったの?」
「え。うん。」
私のその一言を聞いてリエーフくんはお腹を抱えて笑った。
「え?!何で?そんなに笑うこと?」
「あー、ごめんごめん。これは、研磨さん大変だ。」
「え?なに?なんで?リエーフくん、わかったの?」
「っていうか、研磨さんは何も言わなかったの?」
「?えっと、急激に距離が縮まってどうのこうの?」
「だよな!!」
「何?!なんでわかるの?!」
「いや、そこまで言われてわからない真由がキセキだと思うよ。真由は鈍感が過ぎるな!」
「何それ?!」
「本当に黒尾さんの妹?」
「そうだけど。」
「さっきも言ったけど、全然似てねえ!!」
けらけら笑うリエーフくん。
そのあと、なんど聞いても「研磨さんにちゃんと聞いてください。」の一点張り。
最後まで研磨くんのことは教えてくれなかった。