第7章 「 私の幼馴染 」 孤爪研磨
朝起きると、空は快晴。
新しいスタートを切るには最高の朝だ。
今日から新学期。
私は2年生へと進級した。
「よし、頑張るぞ!」
着替えを済ませ、リビングへと向かった。
「あれ、鉄朗。まだ学校行かなくていいの?」
「ああ、今日は昼からだから。」
「ふーん。いいね、大学生。」
「まあな。」
コーヒーを飲みながら本を読み、優雅なひと時を過ごす我が兄。
鉄朗はこの4月から大学1年生。
同じ高校に通っていて、毎日一緒に登校していたのに、今日からはいない。
少し、寂しいと思ってあげないこともない。
「なあ、お前さ、今日から一人で学校行くつもりだろ?」
「え、うん。まあ。」
「うん。って…。やっぱりなあ。チキンめ。」
なんとなく腹の立つ言い方。
「なんでそんな言い方するわけ?」
「いや、研磨と毎日ふたりで行けばいいじゃねえか。」
「え?!」
鉄朗の言葉に驚いて、返す言葉が見つからない。
「な、何で?!」
「何で?!って、お前いっつも 早くしてよ!鉄朗!!研磨くんが学校行っちゃうでしょ!!ぷんぷん☆ って言ってただろ?」
何それ、私の真似?
似てないし!
「そんな言い方してないでしょ?!」
「してたよ。」
「してない!」
「してました~。」
「してない!!」
この言いあい、終わりがなさそうだ。