第1章 「 先輩 」 菅原孝支
「ふぁ?!」
朝起きると見慣れない天井。
真横には、かわいい後輩が寝ている。
えっと、昨日の夜はスガと飲んでて…
で?えっとー・・・
何も思い出せない。
「あれー。起きたんですか?」
「お、おはよう。スガ。あの…?」
「え?覚えてないんですか?」
「いや、覚えてないです。」
「何も?」
「うーんと、飲んでたらスガが来て、ビールで乾杯したところまでなら…。」
「それ、序盤も序盤じゃないですか!!」
私の言葉を聞いて大笑いするスガ。
「うーんと、とりあえず、ここは俺の家です。」
「あ、そうなんだ。確か、一人暮らししてたよね。」
「そうそう。そうです。で、昨日飲んでたら先輩寝ちゃったんで。」
「あー!ごめん!!私、酒癖悪いって聞くんだよ。ごめんね、何かしなかった?」
「いや、なんていうか、ハチャメチャでしたよ、先輩。」
あちゃー
やってしまった
おそらく、昨日は特に荒れたんじゃないだろうか…
「で、その、昨日先輩が言ってたことが気になっちゃって。」
「え?何言った?!」
「そのー、俺のことが好きって。」
「へ?!」
え、
嘘でしょ
それ言ったの?!私?!
ずっと包み隠していたそこを?!