第3章 「 クリスマス 」 月島蛍
「あ!そうそう。これ、はい。クリスマスプレゼント。」
真由は思い出したように鞄から包みを取り出した。
「ありがとう。」
「開けてみて!!」
包みを開けると中には革製のキーケースが入っていた。
「これいい。かっこいい。」
「でしょー!革だし、何年も使えるよ!」
「ありがとう。」
「どういたしまして!」
「僕からも、プレゼント。」
「え?!まだあるの?!」
「まだって何?」
「えー?だって、ごはん作ってくれただけで嬉しいんだもん。」
「ちゃんと用意してあるよ。これ。手紙書いた。」
「手紙?!?!」
「そんなに驚かなくても。」
「いや、驚くよ。手紙なんてくれたことないじゃん。」
「いいから!読むから聞いてて。」
「はい。聞きます。」
僕は深呼吸をして、書いた手紙を読み始めた。