第3章 「 クリスマス 」 月島蛍
「できたよ。」
湯気の立つあつあつのオムライスを真由の前に置く。
「え?!蛍くんが作ったのにおいしそう!!」
「なんか、驚き方に悪意を感じるんだけど!」
「それは、気のせい!!」
真由は「いただきます。」と言うとオムライスを口に運んだ。
「・・・・・・・・!!!!蛍くん、これ、おいしい!なに?!おいしい!お店出せるよ?!」
「褒めすぎでしょ。」
「えー?!これは、本当に本当に本心で言ってるんだよ!おいしいよ。すごいね、すごいね!!」
ぱくぱくと笑顔で食べ進める姿を見て、練習してきてよかったと感じた。
それから、買っておいたチキンやシャンパンも開けてふたりで食事をして過ごした。
「は~。おなかいっぱい。」
たくさん食べて、満足気な表情をする真由。
「満足してくれました?」
「もちろんです。」
僕の問いかけににっこり笑顔で答えてくれた。