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【HQ】ストロベリーシンドローム

第14章 「 怒涛の一日 」 菅原孝支


「じゃあ、次は美容室だね。予約してあるから行くよ~。」

美容室へと、移動する途中、気になったことを聞いてみることにした。

「真由はさ、なんで二次元が好きなの?」
「え?聞いちゃう?」
「うん。気になるし。」
「やっぱりさ、夢はあるけど毛穴がないからかな。」
「ごめん。わかんなかった。」
「ははっ。いいのいいの。理解してもらえない趣味なのは重々承知。だから隠してきたんだし。気持ち悪いでしょ?」
「気持ち悪くはない。」

俺がそう言うと、真由は少し、驚いた顔をした。

「スガは、優しいね。」
「いや、そんなことない。普通だよ。」


人の趣味を侮辱する人の方がありえないと思う。
俺は、普通。


「小学生の頃ね、大好きな漫画家さんのサイン会に行ったの。」
「そうなんだ。」
「そのイベント、トークショーもあって。漫画家さんの思いを肌で感じて、“漫画って素晴らしい”って思ったんだ。
 夢があるだけじゃなくて、作ってる人達の思いがぎゅーっと詰まってるんだ!って気付いたの。
 それがきっかけだったかな。
 そっからは、二次元の沼の深さに気づかずここまできちゃいました。」
「毛穴は関係なかったんだね。」
「うん。実はね。」
「聞いて、改めて思うけど、気持ち悪くないよね?全然。」
「スガは、いいやつすぎるな。何で彼女できないんだろう?いつからいないの?」

逆に質問をされる。
彼女…?最後にいたのは…

「うーん。5年くらいいないかな。」
「え?!そんなに?!」
「うん。そんなに。」
「何で?!」
「えー?いや、いいな~って思う子に出会わないから?」
「うける!」

笑いのツボがわかんないわ。
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