第3章 「 クリスマス 」 月島蛍
仕事終わり、いつもの喫茶店で真由と待ち合わせ。
平日とはいえ、クリスマス。
街にはカップルや家族連れが多くにぎわっていた。
「お待たせ~!!」
僕がコーヒーを飲んでいると真由が息を切らしてやってきた。
「走ったの?急がなくてもよかったのに。」
「え?!なんで?蛍くんに会えるんだもん。走るよ!」
この子、なんでこんな恥かしいこと普通に言えるんだろう。
って思うこと、多々ある。
「そう。」
僕がそっけなく返事をすると
「あはは!照れてる!」
真由は笑顔で言った。
喫茶店でしばらく過ごしてから駅前に向かう。
駅に近づくにつれて人が増えていく。
はぐれないようにしっかり手をつないで歩いた。