第11章 「 さんかく 」 影山飛雄*月島蛍
「影山?何やってんだ?」
俺が動けずにいたところに日向がやってきた。
「入んねえの?」
「入る。今、入ろうとしてたんだよ!」
「そんな言いかたしなくたっていいだろー?!」
部室に入り、何食わぬ顔で着替える。
月島と山口は入れ違いに体育館へと向かった。
練習が始まり、いつものようにトスを上げるが、日向と上手く噛み合わない。
しばらくすると、日向が声をかけてきた。
「なんか、おまえやっぱり変!」
「何がだよ。」
「わかんないけど、変だ。」
日向に言われるくらい、動揺してるのか?
「おまえ、何にそんなに焦ってんの?」
焦ってる・・・?
俺、焦ってるのか?