• テキストサイズ

【HQ】ストロベリーシンドローム

第10章 「 終わりと始まり 」 赤葦京治


晴登はこちらを見て何かを察し、話し始めた。


「なんだ…。そういうことか。」

「なにが?」

「お前も、浮気してたんだろ?」

「はあ?!なんでそうなるわけ?!」

「俺のこと殴っておいて、自分もとか、笑わせんなよ。」

「あんたと一緒にしないでよ。この人は友だちだから!」

「言っとくけどな、俺はお前のことなんか好きじゃなかったんだ。ただの、遊びだったよ。」


晴登の言葉に、何も言い返すことができない。


「あれ?その顔。ショック受けちゃった?ごめんね。」


この人、こんな人だったっけ・・・・。


「お前みたいなかわいげのない女、好きになる男なんていないからな!!」



ははははは!!!と笑いながら晴登はそう言った。

悔しい。なんで、こんな奴のこと、好きだったんだろう。

悔しい。どうして、何も言い返せないんだろう。



私は晴登の顔を睨みつけることしかできなかった。



「うわ、何すんだ。」

「すみません。手が滑りました。」


何が起こったのか、理解するのに時間はかからなかった。

立ち上がった赤葦くんがアイスコーヒーを晴登にかけた。



「行くよ。」



そう言うと、赤葦くんは私の手を引いて走った。
/ 260ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp