第2章 「 幼馴染 」 山口忠
真由ちゃんの家と俺の家は歩いて5分
今回の同窓会はみんなでカラオケ
俺が真由ちゃんを迎えに行って
そのまま店へ行く約束になっていた
店までは真由ちゃんとふたりきり
それだけで、俺はちょっと嬉しいと思ってしまう
真由ちゃんの家へ迎えに行くと
すでに玄関の前に真由ちゃんが立って待っていた
「ご、ごめん。待たせちゃった?」
「待ってない!待ってないよ!なんか、楽しみすぎちゃって!」
にっこり笑顔で言う真由ちゃんがあまりにもかわいくて、俺の顔がとてつもなく赤くなっているのが自分でもわかる
というか、私服が久しぶりすぎて…!
私服の破壊力すさまじすぎる…
「じゃあ、行こうか。」
カラオケまでの道、
何度、この子が彼女だったら良いのに って思ったか
思うだけで何の勇気も出ないまま
すぐ隣にいるのに、手をつなぐこともできない
そんな幼馴染の距離で歩いた
楽しい時間はあっという間で
すぐにカラオケ店についてしまった
もっと、遠い場所が会場ならよかったのにな