第9章 「 ひみつのノート 」 及川徹
俺はまた、その翌日。
手紙を読んでもらえてると仮定して、7時に教室へ向かった。
しばらくすると、彼女はやってきた。
「ねえ、手紙読んでくれた?」
「ああ。うん。読んだ。」
「それで?!」
俺は内心ドキドキしていた。
なんて、言われるんだろう。
「えっと…。今書いてるやつなら、続き、読ませてあげてもいいけど。」
彼女は少し照れたようにそう言った。
「やった!!!」
彼女とのつながりがなくならずに済む。
そう思うと、本当にうれしかった。
「あ、じゃあ、俺、部活行ってくる!また、ノート貸してね!」
「はい。わかりました。」
彼女はそう言ってほほ笑んだ。