第9章 「 ひみつのノート 」 及川徹
「なんでそんなこと聞くの?」
「何でも何も…いつもはいないはずの及川くんが、いつもは話しかけない私に話しかけてくるんだもん。」
そうだよな。
今までちゃんと話しかけたことないもんな。
こんなに、ずっと見てきたのに。
今まで、勇気が出ず、何もできなかった自分を恨んだ。
「えっと、その…。昨日のノート見せ「却下!!」
「ええ~!まだ言い終わってない。」
「知らない。見せない。そもそも、なんのことかわからない。」
すっごい拒絶されてない?!俺!!
「うそだー!!絶対わかってる!!絶対わかってるでしょ?!」
「ねえ、もう本当にうるさいよ?」
怒ってる…。
怒った顔もかわいいのは反則だと思うんだ。俺。