第4章 復帰と合宿とお猫様
ニヤニヤ見てくる酔っ払いのコーチと、ずっとABCの歌を唄ってしまっている大地さん、そして慌てふためく武田先生。
私もこの中に入って一ヶ月だ。
いい加減アタフタするのやめよう。
『武田先生。今、青葉城西のキャプテンから明後日の練習参加申し込みがありました。どうでしょうか?いいチャンスだと思うのですが。』
あえて淡々と言った私の“青城”の名に3人の空気が変わる。
鵜「なんだって!?青城が?何だってお前がそんなこと知ってるんだ?」
『メル友?みたいな感じなんです。今、合宿していることを伝えたら参加したいって言われたんです。』
鵜「ほうほう。なーるほーどなァ。お前もやるなァー。青城もかァー。ほーうほうほう。」
なぜか納得した様子のコーチを尻目にやる気の炎に焼かれてしまいそうな武田先生。
そしてその火に感化されて燃え広がった大地さん。
『先生?あの…それでお返事は??』
武「あ、うん!勿論願ったり叶ったりだよ!」
『良かったです!あ、あとこの事は青城サイドから烏野のチームのメンバーには内緒にしておいて欲しいとのことでしたので内密にお願いします!』
そのお願いにも頷きを貰えて安心して安堵のため息が零れた。
そしてニヤニヤする鵜飼さんをいい加減シバいたろかと思っていたら、じーっとした大地さんの視線に気付いた。
話を聞いていたかどうか怪しいその様子に、再度注意を促しておく。
『大地さん!聞いてました!?内緒にしていて下さいね!』
大「お、おう!Fってことは誰にも言わないk『大地さんのバカァァァァァァァ!!!!!!!』
今度こそ私のコークスクリューアッパーが大地さんの頬に炸裂したのだった。
その後、大地さんが真っ赤になった頬をさすりながら皆の部屋に帰った為誰にやられたのかも聞けない部員は恐れおののいたのだった←
結局例の怪談のせいで一人での部屋が怖くなってしまった私は大部屋への移動を希望した。
しかしもう百戦錬磨の私はおめおめと皆の部屋には行かない。
十分学習した。飢えた狼たちは少しでも隙があればすぐ襲ってくる。何度も同じ手はくらいません。
そこで私はコーチと監督と一緒の部屋で寝ることにした。
最初は了承してくれなかったが、日向同伴ならOKということで
ようやく許しを得られた。