第4章 復帰と合宿とお猫様
お風呂から出たら今度は2人に挟まれながら歩く。
大きな2人の間に挟まれるとあれだ。連れられた宇宙人みたい。
そんなことを考えながら2人と歩いているとあっという間に部屋の前に来た。
蛍「今日は色んな事があったんだからいい加減自覚してよね!部屋からは出ないでよ!」
『え!でも一人は寂しいよぉ…』
大「まぁそうだな。もうしっかりと着込んで大丈夫そうだし、俺たちが一緒ならあの部屋に行っても大丈夫なんじゃないか?」
蛍「大地さんはの事を甘く見てます!」
食い下がる蛍をまぁまぁと言い包めて私も皆の部屋に混ぜてもらうこととなった。
部屋へ入ると「ひっ!」という声と共に固まる、正座をした2年生と目が合う。
あれ、気のせいか潔子先輩防衛隊の2人の上にタンコブが見えた。しかも2つずつ。
さっきのパンツ事件のゲンコツなら一回なんじゃ…??
クエッションマークは取れないものの、大地さんの“正座止め!解散!”の言葉に先輩達はようやく解放されたーと解散していく。
そして私達は布団を並べて合宿恒例という怖い話に参加させられることとなる。
こう見えても私は怖い話は大丈夫な方なのだ。
というか聞いてもすぐ忘れるし←
かくして始まった怖い話は並べられた布団の順で時計回りに話していくこととなった。
配置は
西 月 田 縁 日 影 山
私 澤 東 菅 成 木
で私の布団はないので連れて来てくれた大地さんの布団に座らせてもらう。
夕ちゃんから始まった怪談は最後に話すのが私の為、私はなかなか気の抜けない状態になってしまった。
皆思い思いの怖い話をしていく。話し手は懐中電灯を持って、下から照らしながら話すというなかなか怖い演出付きで。
皆さんの怖い話に悲鳴を小さく上げるもそれ以上の怖い話が果たして自分に出来るのかそればかり気になっていた。
大「……そして振り返るとそこには誰も居なかったとさ。」
今日一番の怖い話に誰もが恐れ、超ハードルの上がった中、いよいよ私の出番だという所で部屋の外に気配を感じる。
どうやら飲みに出掛けていた鵜飼コーチと武田先生が帰って来た様だった。
鵜「あいつらちゃんと寝てんだろうな!これで起きてたらぶっ飛ばす!そして明日から練習量2倍に増やしてやるっ!」
武「鵜飼君。そんなに騒いだら彼らが起きちゃいますよ!」