第4章 復帰と合宿とお猫様
そんな日向チャンス(?)に乗って私はお風呂セットを持って、蛍の腕からすり抜ける。
そしてお風呂場まで脱兎のごとく駆けて行く。
蛍「あ、ちょっと!カギは絶対閉めなよね!!!!」
『分かったぁ!!!』
そう言って振り返らず駆ける。
兎に角もう面倒ごとを起こさないようにお風呂場に着かなければ身が持たない!
が走り去った後、残されたのはホカホカの日向と極寒の山口、絶対零度の大地と蛍。
大「月島、別にはお前のモノじゃないだろ?“みんなの”マネージャーだ。」
月「でも大地さんはに対して1マネージャーと部長の扱い方じゃなかったですけど。気のせいデスカ?」
大「そりゃああんなに柔らかいものを押し付けられた女としてみないと逆に失礼だろ?」
月「柔らかいもの?ちっ。触ったんですね。」
大「当ててきたのはだ。所謂不可抗力だ。」
そんな会話の中2人に挟まれた山口はアワアワと話を逸らそうとする。
そして目に入ったホカホカな日向に話を振る。
山「そ、そうだ!日向!さっきまで影山と一緒だったのに離れたの?」
日「あー。アイツ、どっちが湯船で長く浸かってられるか対決したらのぼせちゃってさ。」
---脱衣所で休んでるよ。
その言葉で大地と蛍は一斉に駆け出した。
蛍「鍵掛けさせるんじゃなかった!!!!!!」
一方、こちらは何も知らない。
丁度お風呂場に着いた所だった。
走って中に入って鍵を掛ける。
カチャンという小気味いい音でようやく外の世界と隔てられて安心したのも束の間。
脱衣所にはぐったりした影山が居た。
『か、影山君!?大丈夫?しっかりして!!』
とにかくそのぐったりした様子に驚く。
のぼせてしまったのか真っ赤な顔のまま脱衣所のベンチに座ってぼーっとしている。
駆け寄って声を掛けると目がかろうじて合う。
「み、水……」
そう呟いたと思ったら彼の腕が頭の後ろに回る。
その腕に気を取られていると目の前には影山君の顔があって、直後に唇が合わさった。
合わせた唇から舌が侵入してきて口内を這いずり回される。