第4章 復帰と合宿とお猫様
そう言われて思い出す。今日のハプニングを。
蛍にとんでもないことをされてすっかり忘れていたが、チームの皆にブラを見られてしまったのだ。
合宿用に買った可愛い気合の入ったブラを。
「癪だけど、これでのガードが固くなると信じてるからね。じゃあ。」
チームの事を考えて途端にサッと真っ青になる私を満足気に見た蛍は、ポンポンと頭を撫でて部屋から出て行った。
ぽつんと一人、部屋に残された私はお決まりの後悔に苛まれる。
あの時どうして強請ってしまったんだろう。
蛍が止めなければそのまま最後まで…ギャーーーーーー!!
未だに胸には蛍の指や舌や唇の感触が残っていて臍下がキュッとしたのが分かった。
しかも下の口と呼ばれるそこはグチョグチョに濡れそぼっていて自分の浅ましさを感じて嫌悪感を感じるほど。
蛍との仲が相変わらずグングンと進んでいくなかで、まだ気持ちははっきりしないまま。
好きという気持ちが分からない。
みんなどうしてあんなに簡単に好きとか言えるんだろう。
そうグルグルと物思いに耽っていると部屋の外から武田先生の声がした。
「さん。食器洗いありがとうございました。今一年生がお風呂に入っているので、そろそろさんの番ですよ。」
『は、はい!すぐ準備します!』
武田先生の声に急いで準備をする。
蛍に言われた通りジャージのジッパーはきちんと上まで閉めた。
これで私に死角なしだ!
そう思った私の視界の端に田中さんから借りたジャージが目に入った。
早く返さなきゃ!と思ってお風呂セットを持って田中さんの所へ向かう。
居場所はすぐ分かった。お風呂上りであろう2年生の、主に田中さんとゆうちゃんの騒いでいる声が聞こえたからだ。
それは先ほどの皆の部屋であり、少し入るのに戸惑ったがジッパーが上がっているのを再度確認し部屋に入る。
『失礼しまーす。』
「「「「よよいのよい!」」」」
あ。と誰かの声がするが私はそんなの耳に入らない。
なぜなら部屋にはボクサーパンツ一枚の田中さんとゆうちゃんが居たからだ。
独特のリズムの歌に乗って歌っていた。
その周りには脱ぎ散らかされた服たちが散乱する。
そんな異様な空間に開いた口が塞がらない。
田「待ってくれ、。これはゲームであって…!!」