第4章 復帰と合宿とお猫様
部屋に入ると真っ先にゆうちゃんと目が合った。
夕「あ、おそかったn……っ!!」
そのゆうちゃんの言葉に、入り口の私へ皆の視線が集まった。
と、同時に全員の顔が真っ赤になった。
驚いてきょとんとしていると手を広げて田中さんが走って来るのが見えた。
スローモーションのように目の前がゆっくり動いて見える。
田中さんの後ろには焦ったような蛍が少し出遅れて走り寄って来るのが見えた。
抱きしめられる!と思ったらバサッとジャージが掛けられた。
驚いて見上げるとそこには田中さんの顔があって、
「これでも着なさい。お嬢さん。」
とイケメンなセリフで告げられる。
『私濡れてしまってるので、田中さんのジャージが濡れてちゃうから大丈夫ですy…「いいから!それ着てちょっと来て!!!!!!」』
お断りしようとした私の言葉に蛍の言葉が被って来て、そのどう考えても怒っている声に私は二の句を告げなくなる。
そのままズンズンと廊下を進む。私は依然蛍に腕を引っ張られたままだ。
私に用意された部屋に来るとスパーンとドアを開けて蛍にそのまま部屋の中に引っ張られていく。
『ど、どうしたの蛍?怒ってる??』
「どうしたのはこっちのセリフ。」
そう短く答えられた蛍に更に動揺していると徐に部屋にあった姿見を向けられる。
「ジャージを脱いでここに映ってみて。」
有無を言わさぬ蛍の言葉に従い田中さんのジャージを脱ぐ。
するとそこにはTシャツの胸元が濡れて透け、ブラと谷間がくっきり映った自分の姿が映し出された。
そして後ろにいた蛍と鏡越しに目が合う。
『~~~~~ッッ!!!!!』
思わずその姿に目を背けて、胸元を隠す。
そんなショックを受けている私に蛍は畳みかける。
「他の誰にも見せるなって言ったのに、全員に見せてどうすんの?
もしかして僕の事煽ってるの?嫉妬させたいの?
分かった、じゃあお望みどおりに煽られちゃおうかな。」
そう言い放つ蛍に言葉が出ないが、“不可抗力で全然気づかなかっただけ”とテレパシーで伝える。
「聞こえません」
チクショー!!
バリバリに聞こえてんじゃねーか!!←
そんな中蛍は一気にTシャツを捲りあげ、私のブラを外気へと晒す。
後ろから抱きしめられるようにされ身動きが取れない。