第4章 復帰と合宿とお猫様
「男はオオカミだからな」
そんな言葉に最近意識してしまっている自分に気付いていたが気にしないフリをしていた。
なんだか皆の上半身裸にも前よりも違うドキドキを感じているし、なんだかキラキラ眩しい。
立ち直れないままお茶を注いでいると、食堂のドアが開き、感極まった2人の雄叫びが聞こえてくる。
田「潔子さん!!なんて神々しいんだ!女神だ!!女神!」
夕「俺たちの希望がここに!女神!」
潔「(シーーン)」
田「ツンデレもいい!」
潔「デレてないけど。」
夕「ツッコミも良い!!!っておい。もいるじゃねぇか!お前は泊まんのか?」
『うん。一応。でもごめんね。潔子先輩帰っちゃうんだよね』
夕「はぁ?お前さえいれば俺はいいから別に。だ、大丈夫だから俺と…」
『女神って騒いでいたのはどこのどいつですか?』
変わり身の早い夕ちゃんにそう怒気を込めて言うと、途端に彼は冷や汗をダラダラかいて口を噤む。
田「女王もいいな!痺れるな!しかもとお泊りなんて!神様ありがとうございます!!」
そんな空気でも動じない女なら誰でもOK←な田中さんに対してなんか諦めに似た気持ちが沸いてくる。
潔「早く荷物置いてきて。ご飯冷めるよ。」
田「お、奥さんみたいっ!!その語尾にダーリンを付けて下さい!お願いします!」
潔「……アーメン。」
田「へ?」
その言葉と共に田中先輩と夕ちゃんは大地さんからゲンコツを食らって2階へと連れて行かれた。
本当にバカな2人だけど烏野に必要なムードメーカーで、試合の時は頼りになるし、かっこいい。
今はその片鱗も見えないけど。
その後食堂に皆集まって食事が始まった。
「うひょーすげーーー!」
誰かの言葉に私も頷く。
カレーにナポリタン、パスタサラダにカブのおひたし、そしてデザートにフルーツの沢山入ったヨーグルトまであるのだ。
みんなすごい勢いで食べていく。
潔「おかわり要る人ーー?」
田&夕「「いただきまっす!!!!!!」」
忠犬と化した2人を目で追いながら微笑ましく思っていると横にいたスガさんに聞かれた。
菅「も何か作ったのかな?」
『野菜切っただけで…あとゆで卵を…』