第4章 復帰と合宿とお猫様
そう言って口を塞がれる。
朝の蛍の宣言通り、息もできない位の激しいキス。
口内は激しく舌が入って来て、蛍に簡単に蹂躙される。
苦しいけど嫌いではないこの感覚にどうしていいか分からなくなる。
そして頭の中までトロトロに溶けていきそうになる。
もうどうなってもいい。
段々と自分の臍下に熱が集まってくるのが分かる。
自分も高校生でこれがどういうことなのかよく分かっているつもりだ。
それでもその熱をやり逃がそうと足を動かすと蛍の笑う気配がする。
そして動かした私の太ももに当たる硬い感触に驚いた。
その様子を見て蛍は一旦キスを止めて呟く。
「当たり前デショ。こんなエロいことしてんだから。僕だって男なんだし。」
その衝撃で少し目が覚める。
これは蛍の〝雄”っていうわけでこれがナニの時にナニする訳であって…でも私達はまだ付き合ってなくて。
さすがの蛍もそこまでしないよなーなんてチラッと蛍を見ると笑顔で返される。
いや、こいつはしかねない。
そう思ったと同じタイミングで蛍に抱きかかえられて持ち上げられる。お、お姫様抱っこだ…。
びっくりする私をよそに蛍はスタスタと寝室に向かう。
教えましたっけ?寝室の場所。
「この間来た時、ドア開いてたよ。」
あ、そうですか。テレパシーですね。
そんなやり取りを挟んで寝室に入るとベッドに身体を下ろされる。私はお姫様抱っこの体勢のまままっすぐベッドへ倒れこみ、その真正面から蛍にのしかかられる。
弾みでスカートまで捲れ上がり慌てて両手で隠す。が、その手も蛍の左手によって一纏めにされ頭の上に縫い付けられる。
「あれー?可愛いパンツが濡れてたけどどうしたの?」
そんな言葉にまたカッと顔が赤くなる。
いやいやと首を振ると〝泣かないで”と目尻にうっすら出てきた涙を蛍に舐め取られた。
私、泣いてたんだ…。そう思いながら自分の上に跨る大きな蛍を見つめる。
生憎、クイーンサイズのベッドを置いていたから蛍が乗っても大丈夫…ってのんきな物置のCMを考えていた。
そんな泣き止んだ私を見越してか、キスが再開される。
と同時にプチ、プチとブラウスのボタンが外されていく。
そして太ももには蛍の熱くて硬いあの感触が押し付けられる。
荒い息遣いで余裕のない蛍にこちらまで煽られてしまう。