第3章 仲間と4強と守護神
『でもね、私達と彼らを一緒にしちゃいけないよ。彼らは彼らで点を決めるっていうプレッシャーと戦っているんだから。
私達が必死で拾った球を諦める彼も悪いけど、それは本人が一番分かってるんだから追いかけ回してまで言いに行くことじゃないと思うよ。
そしてそれは当事者が行ったらいけないの。
こういう時は全く関係ない人が行ったほうがアッサリ解決するものよ。じゃないと本音なんて言えないもん。ね?』
自分の伝えたい事を極力言葉を選んで伝える。
間違った受取り方をされないように丁寧に。
「お前…いつの間にそんな大人になったんだ!?
なんか考え方も言い方も雰囲気もスゲー大人だった!」
『それゃあ小学生の時と比べたら大人だよ。』
「確かになぁー、俺、しつこく言い過ぎたかも知れねェな。あの人はあの人で考えてたかも知れないのにな。よし!謝ってくる!」
『ちょ、ちょ、ちょ!人の話聞いてた!?だから当事者が行かない方がいいんだってば!
ゆうちゃんみたいに熱血タイプばかりじゃなくて、旭さんみたいにヘナチョコなタイプもいるんだから!
ヘナチョコにしつこく行っちゃダメ!分かった!?』
「おう!!じゃあ!任せたぞ!」
『え?』
「ん?」
当事者が行くなとは言ったけど、私が行くの?
しかしカッコよくゆうちゃんに言い放った手前、行かないとは言えない。
渋々頷き、私は旭さんの所へ行くこととなる。
菅「が行ってくれるのは有難いけど…さっきの毒舌まさか本人に言わないよな…」
澤「だ、大丈夫だろ。流石に……多分。」
スタスタと体育館を出て旭に会いに行くの後ろ姿に心配は尽きないが、杞憂であってくれと願う三年生だった。