第3章 仲間と4強と守護神
朝からワクワクしてて気持ち悪いって蛍に言われてもなんのその!
放課後までが凄い長く感じた。
そして待ちに待った放課後が来ると、1年4組の教室の前に清水先輩が来ていた。
色っぽい美女の出現に1年の誰もがざわつく。
私が走って入口まで向かうとすまなさそうな顔をした清水先輩から、部で使う資料分けのお手伝いを任された。
2人ならすぐ終わる量との事で私に白羽の矢が刺さったのだ。
そして2人で連れ立って歩いて資料を分ける。
その間呼び名の話になり、私は晴れて“潔子先輩”呼びとなり、潔子先輩からは“ちゃん”呼びとなった。
鈴の鳴るような声で凛として呼ばれる私の名はそれはもう高尚な名前に聞こえるもので!←
そんなお手伝いも終わり体育館へ行くと、私の待ち望んでいた声が聞こえてきた。
西「俺が烏野を選んだのはなぁ、女子の制服が可愛いからだ!凄く!もちろん女子のレベルも高かった!それに男子の制服が学ランだからな!しかも黒の!」
キャッキャッとはしゃぐその姿にホッとしたが、聞こえてきたのは女の子の話で。硬派なイメージの“ゆうちゃん”が壊れていく。
終いには潔子先輩の匂いを嗅ぎつけて体育館の入口までぴょーんと飛んできてビンタを食らう始末。
それでも嬉しそうな彼に完全に引いた私にようやく彼は気付いた。
「何か超美少女がいる!何で!烏野のジャージ!ってことは新マネ!?うひょーい!ヤッター!!」
...コイツ、気付きもしねェよ。
諦めずに、ジーっとゆうちゃんを見つめてみる。
「何だ何だ!ジッと見つめて!俺に惚れたのか!?いいぜ、いくらでも俺n…ん?」
ニヤつきから一変して驚きの表情に変わる。
『久しぶりね。ゆうちゃん。女好きになってて心底残念です。では。』
そう冷たく言い放ち彼の横をすり抜ける。
そんな私にゆうちゃんは一生懸命弁解してきた。
「これはだな、色々あってな!別に誰でも良い訳ではなくてあくまでも潔子さんだから、その専用の挨拶みたいなもので。」
『潔子先輩は綺麗だからしょうがないけど。烏野に来たのも女の子の制服が可愛かったからでしょ?少しは成長してるかと思ったら全然ね。身長と一緒で!!!』
止めを刺されたゆうちゃんは石化して砂となり崩れていった。
ざまーみろ!バカヤロー!昨日の喜びを返せ!バカヤロー!