第2章 新学期と新生活と入部
蛍と山口君が先に歩き、私はその後ろを付いて行く。
そして体育館のドアを開ける。
蛍&山「「失礼します。」」
2人が挨拶すると部長らしき爽やかな人が先輩方に説明をしている声がする。…1年生は本当は来週かららしいけど例の1年生2人組との試合の為に今回は早く入部するらしい。
…そして完全に出遅れた私。
どうしよう。蛍の後ろに居たから皆さんから見えていないし。
なんだか出辛くなっちゃった。
蛍の後ろでオロオロしてると、見かねた蛍が私の腕を掴んで皆さんの前に出して、きっかけを作ってくれた。
「あの、マネージャー希望も連れて来たんですけど。」
そう言われ、このチャンスを無駄にしないように大きな声で自己紹介をする。
『あの!と言います!マネージャー希望です!よろしくお願いします!』
そして訪れるお決まりの静寂…
横目に蛍が指で耳栓をしようとする姿が見える。
そこからはご察しの通り、皆さんの歓声と雄叫びと咽び泣く姿が体育館に溢れかえった。
菅「えー!新入生代表のベストリベロちゃんだ!やった!」
澤「そうか。マネージャー希望か!これで清水も安泰だな」
田「天使!マジマジマジ天使!うおー!!!生きてて良かったぁぁぁぁぁぁ!!!」
そんな興奮がようやく冷めた頃、マネージャーの先輩が体育館に来た。
これが凄い美人でそして色気があって、なんかいい匂いもするのだ!
自己紹介するとこれまたはにかんだ笑顔で〝本当に良かった。これからよろしくね。”というお言葉を頂いた。
こちらこそあなたに会えて良かったです!!!!←
そんな美人マネージャーから簡単に仕事内容を聞く。
スコアなどは先輩が取って下さり、私はバレー経験者なので主にボール出しを担当することとなった。
今日は見学のつもりだったのでジャージではなかったけど、制服のスカートの下に半パンを履き、ボール出しやレシーブのお手伝いをした。
メガネを掛けていると不思議と全然眩しくなくて驚いた。
そして蛍を見ると目が合ったのでオッケーマークを出してジェスチャーで伝えると、コクッと頷きが返ってきた。
すると蛍の横にいた菅原さんという人に「やらしいー!」と謎の言葉をかけられ、蛍が真っ赤になっていてついつい笑ってしまった。