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第6章 壮行式とインターハイと期末テスト




あまりのチア部の部長さんの勢いに私はプルプルと小鹿の様に震えながら、彼女の元に向かった。
彼女は今か今かといった様子でこちらに視線を向けている。
隣に居てくれている潔子さんのお陰でなんとか逃げ出さずにいるが、正直もう全速力で逃げ出したい…



部「さん!!感動した!!あなたのユニフォームの似合い具合パーフェクト!
それにあの笑顔!心からの笑顔!マーベラス!!!!ブラボー!!
どんな賞賛の言葉を並べても評しきれないわ!!
お願い!是非チア部の戦力になってくれないかしら!?
マネージャーとの兼部は大変だと思うの。でも!時々で良いから!!
あなたの今日の踊りで沢山の部活の人から声を掛けられたの!
ようやくチア部が注目されてるの!!お願い!
私達を助ける人助けだと思って!!ね!!!」




---もはや言葉を挟む隙すら与えられていない。肯定も否定もさせてもらえない。



あまりにも続く“賞賛と事情と懇願”のマシンガントークに私はたじろぐ。
というか意識は明後日の方向に行き、今日の壮行式の振り返りをしている。



---いやー、バレなくてよかった。これであの努力も報われるなー。



そんな暢気な事を考えていると私の女神の潔子さんがその重たい口を開いた。




清「チア部のお手伝いしたら何か得があるのかしら??」



『へ?あの潔子さん??』



部「!!勿論バレー部の応援に参加するわ!!全力で応援する!
更に他の部活に応援に行った際に、逆にバレー部の応援をしてくれる様に依頼できるわ!
IHまでには無理かもしれないけど、春高までにはかなりの人員を集められると思うわ!
そして…他の部活の応援の時にそこにいる保護者の方に話を通して応援を頂けるように尽力するわ!
……声援は勿論のこと、金銭面でのね!!!」




清「分かったわ。バレー部の試合以外の時で彼女の予定がない時にだけチア部の手伝いを許可するわ」








---かいしんのいちげき。




私は女神だと思っていた潔子さんの手によりチア部に身請けされたのだった。




『女神じゃないッ!!潔子さんの……あ、あく、小悪魔---!!!』



こんな目にあっても、潔子さんは悪女ではなく小悪魔に見える私は相当彼女に惚れているらしい←

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