第6章 壮行式とインターハイと期末テスト
家までもう少しだというのに突然訪れた集合LINEに戸惑った。
正直、先輩方だけに負担をかけて自分だけ楽するのは如何なものかと思っていたので私は即時に「分かりました。」とLINEを送ったのだった。
後に残されたのは、不機嫌な蛍。
『あのね…先輩にばかりやらせるのはって思ってて…それで…』
蛍「止めても行くんでしょ?………僕も行くから。拒否は聞かないから。」
『え!?』
あれだけ面倒事は嫌いと言う蛍が、私に付いてくると言ってくれた事に少なからず私は動揺する。
確かに蛍に反対されても行くつもりだったが、こんなにも素直に蛍が言うと少しばかり疑ってしまう。
蛍「言っとくけど、貸しだから。」
---デスヨネ。
それでも一緒に来てくれると言ってくれた蛍に愛しさが沸いてくる。
いつもなら絶対しないけど、今なら何でも出来ちゃう気がした。
頭で考えるよりも早く体は動いていて、私より高い位置の蛍の首に手を回し引き寄せて唇を合わせる。
少しかさついた蛍の唇と私の唇が合わさり、愛が流れ込んでくるように感じた。
最初は驚いた様に目を見開いた蛍も、状況を理解した様に薄く笑いながら目を閉じてくれる。
そのままゆっくり蛍の口が開き、舌を誘い込んでくる。
舌を入れてくるのはいつも蛍なので、戸惑いながら恐る恐るといった感じで私は初めて蛍の口内に舌を侵入させてみた。
するとそろり、と控えめに入れた舌は蛍の舌に捕まる。
そのまま本能のままに舌を絡め合った。
口腔内は性感帯だとテレビで誰かが言っていたのは本当だとなんだかフワフワと思っていると、蛍の前触れもなく蛍が離れる。
ちゅ、というリップ音と共に蛍が私から離れる蛍をボーっと見た。
『……おわり?』
蛍「あのね…、ここ外だから。」
その言葉に意識が急浮上する。
性欲に塗れた頭を振って現状を再確認した。
そしてアタフタする私を見て蛍はまた薄く笑う。
するとふいに手を繋がれて蛍の方に引かれた。
クエスチョンマークを浮かべている私を、蛍は性欲に濡れた様な眼差しで見ながら、彼の下半身に私の手は持っていかれる。
蛍「僕のココ、こんなになってるけど今は外だからまた今度ね。」
その甘い囁きが耳元を掠めて行った。