第5章 青の対戦と赤の対戦と強豪校
残されたのは今時な言葉で言うと“オコ”な蛍と、唇をクロに掻っ攫われた私。
蛍はジリジリとにじり寄って来る。
それはもうラスボスさながらで。
いや、閻魔大王か??
…ってかなんで私が怒られる雰囲気なんだ??
蛍「…何か申し開きする事は……??」
『え!?私、今回は悪くないもん!ちゃんと蛍が好きだk…から……断った…し…』
反省を求められてついつい本音が飛び出てしまい、焦った私の弁明はどんどん尻窄みになっていく…
蛍「…分かった。“今回の”は悪くないね。でも隙見せないでよね。僕だって…その…」
『え!?何!?“僕だって”の先!聞きたい!わっ!ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ!』
蛍からの気持ちが聞きたくて先を急かすと、蛍は恨めしそうな顔をしながらクロにキスされた私の唇を服の袖で豪快に拭いたのだった。
『蛍!痛い!ぶぶぶ!あ、これ、嫌がらせも込められてます?ぶぶぶ!やめ、やめてー!!!!ぶぶぶぶぶ!』
結局私の唇が真っ赤になるまで蛍はゴシゴシと拭き続けたのだった。
---こういう時って“消毒”とか言ってキスしてくれるもんじゃないの?
蛍「少女漫画の観過ぎじゃないの?」
『久々のテレパシー!!!』
ツンツンしている蛍だがその顔は笑顔で私もつられて笑顔になるのであった。