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Box【HQ!!】

第5章 青の対戦と赤の対戦と強豪校




竹「そうとなれば話は早いわ!とりあえず貴方達は別れて頂戴。」




そう言って爽やかに笑うこの人は悪魔なのだろうか。



あまりの事に絶句する。絶句とはこういう事を言うのだろう。
本当に言葉を無くした。



同じように蛍も隣で口をあんぐり開けて眉間の皺が見たこと無いくらい深く深く刻まれている。



そして低く床を這うような声で蛍が言葉を発し、私は震えた。



蛍「どうして、と僕が別れないといけないのか説明してくれます?」



怒ってらっしゃる。それもとてつもなく。
怖い。命がいくらあっても足りません。




そんな蛍にも動じず、竹本さんは涼やかに、さも当然といった様子で話を進める。






竹「だってアイドルなんだから彼氏が居たらダメでしょ?この子と付き合いたいなーヤリたいなーって思って貰うためには彼氏は不必要よ!」





『ヤリ!?な、なんてことを…』





蛍「何を物騒な事を言っているんですか。やっぱり無しです。遠くまで御足労頂いてありがとうございました。お引き取りを。」



及「ねぇ、そういえば君達っていつ付き合ったの?」



『へ?10分前位ですけど。』




及「じゃあ君達が付き合っている事ってそこの竹本さんと及川さんしか知らないんだよね?それなら内緒にしていたらいいんじゃない?
ね、竹本さん。知られなければいいんでしょ?付き合いたてのカップルに別れろっていうのは無理ですよ。
でもこの可愛いちゃんみたいな子はなかなか居ませんよ?」




竹「まぁ、それもそうね。知られなければいいわ。」




内緒にしとけば良いという事になったけど、それを提案した及川さんに失礼ながら私は不信感を持つ。
さっきまであんなに騒いでいたのにいきなり私達の味方になったなんて…怪しい。
そんな疑いの眼を向けていると、蛍も同じだった様で彼からも疑惑の言葉が発せられた。




蛍「何を考えているんですか?」



及「何が?ただ、及川さんは人の彼女を奪い取るってのも好きだけど、それが皆のアイドルだったらその快感は更に上がるだろうなって思っただけ☆」




蛍「清々しいまでのゲスっぷりで逆に感謝の気持ちが無くなって助かります。」



確かに。蛍の言う通りで清々しいまでのゲスっぷりで私も及川さんへの軽蔑度は鰻登りだ←
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