第5章 青の対戦と赤の対戦と強豪校
ホイッスルが鳴る…。
25-8。
その絶望的な数字に烏野の皆の顔が引き攣っている。
及「あれあれー?こんなに弱いなら練習にもならないなぁー。ね、飛雄ちゃん。」
影「くそ…」
岩「やめろ、及川。今回は烏野を全て知り尽くしているのお陰だろ。」
その岩泉さんのフォローの言葉に更に申し訳ない気持ちが募って来る。
そんな中、武田先生から烏野の総評を頼まれる。
『皆さん、あの、お疲れ様でした。』
澤「、遠慮せず感じた事をそのまま言っていいんだからな。俺達の為だと思って厳しく言ってくれ。」
『じゃあ…えっとまず日向。日向の速攻の場合は目が慣れたらやっぱり止められてしまうけど、それまでは有効だから慣れさせないように囮として有効に使っていくことが必要だと思う。
あと特にブロック付かずに地上で待たれたら、確実にリベロなら拾える。そのことはしょうがないかな。
影山君はやっぱり日向を使いたいだろうけど相手の目が慣れることは避けた方がいいからもう少しWSに回してもいいかも。あと点差が広がるとトス回しがかなり早くなっているから気を付けて。
とりあえず2人に対してはこんな感じかな』
鵜「本当にお前って教える方に向いてんだな。」
『そ、そんな!滅相もない!偉そうにごめんなさい!!!』
なんてバタバタしながら総評も終わり、次のゲームが始まる。
今度はスガさんが前衛スタートなので私はベンチで皆を見ながらのスタートとなった。
そしてサーブ権は青城。
岩泉さんのサーブからである。
大きく息を吐いて岩泉さんが構える。
じーっと集中して彼を見ていると、チラッと視線を感じた。
そしてまたボールと向き合い、ボールが宙を舞う。
ドゴッ!!!
すさまじい音と共にボールが飛んでいく。
が、それは烏野エンドラインを越えてアウトとなった。
岩「クソ!すまん!」
及「岩ちゃんー。岩ちゃんの事なんてちゃんは見てないんだからモテようとしないでいいんだよー?」
岩「花巻…コイツぶっ飛ばしていいか?」
花「…岩の手に支障が出るから試合終わってからにして。」
岩「チッ。」
及「殴られることは確定なの!?ねぇ?そこは確定なの!?」