第5章 青の対戦と赤の対戦と強豪校
いつもの陽気な及川さんの後ろには岩泉さんに、花巻さん、松川さんがズラッと並んでいた。
そしてその後ろに控えめな金田一君を見つける。
3年生だけで来るって言ってたけど彼も無理矢理連れてこられたのであろう事が容易に想像出来た。
そんな金田一君と目が合ったから同情の意味を込めて微笑むと途端に彼の顔が赤くなる。
ーーー馬鹿にされたと思われちゃったかな?そういう意味じゃないんだけどな。
花「(何、赤くなってんだよ。お前さてはが目的で付いてきたのかよー)」
金「(いやっ!そのっ!自分はそんな邪な思いじゃなくてッ!)」
松「(この慌て様…図星みたいだな。)」
金「(…えっと。いや、バレーのレベルアップの為にでして…)」
という必死の弁解も虚しく、金田一の邪な想いは3年'sによって暴かれた。
ーーー青城の皆はなんかヒソヒソやってるけどいつも仲良さそうよね。
そんな事が話されているとは、つゆ知らずは呑気に今度は岩泉に視線を向ける。
岩泉さんは相変わらず男らしくビシッと立って、及川さんの良からぬ動きを鋭い視線で監視している←
そして彼の着ているTシャツには“根性論”と書いてあり、余計彼の男らしさを際立てている。
やっぱり私はああいう男らしい人がタイプなのだろう。
もう首に伝う汗を拭う仕草でさえキュンキュンしてしまう。
…でも岩泉さんって男の人に人気ありそうだなぁ…
『兄貴!好きです!』みたいな、さ。
私もああいう人がタイプって事はゲイの人が好きなタイプと似ているって事!?私の発想はゲイなの!?
あれ?でも私は女だから男の人が好きでよくて…でもゲイの人と同じで???
『ん?どういうこと?あれ??』
岩「あ?どうした?何かあったか?」
『いや、結局の所岩泉さんはモテるんだろうなぁって…』
岩「ハァ!?」
及「ちょちょちょ!ちょい待ち!どうしてこの及川さんを差し置いて岩ちゃんなんかがモテるのさ!そんな訳ないでしょ!認めない!及川さんはぜーったい認めないからね!!!」
花「おい、岩泉。そうなのか?俺達はモテないお前しか知らないぞ。」
松「もしかしてコッソリ呼び出されて告白されてんのか!?」
岩「おいッ!やめろ、!皆、混乱してるぞ!お前どうした!?」