第4章 復帰と合宿とお猫様
練習試合が終わって音駒の皆と合宿所へ戻って来た。
今日のマネージャー業のお返しに、という事で晩御飯を合宿所でご馳走になることになったのだ。
合宿所に着くと美味しそうなご飯の匂いにお腹の虫が騒ぎ出す。
研「、お腹鳴ってる。昔とそういう所は変わんないね。」
『う…。研磨聞こえても女の子の恥ずかしい音は指摘しなくていいの!』
研「そっか。ごめんね。でもそんなも可愛いと…思うよ。」
『っんな!すぐそうやってからかう!そうはいきません!そんな手には乗らないんだから!』
からかってきた研磨にそう毒づくと、“ほんとなのに”と言いながら研磨は笑う。
懐かしいそんな笑顔につられて私も笑顔になる。
最近忙しかったせいか、こんな音駒での空気が懐かしい練馬での日々を思い出させて私を落ち着かせる。
まだ数ヶ月しか経ってないのにホームシックな自分に自分で笑えた。
---音駒に行っても良かったのかもなぁ。
そんな考えが頭をよぎった途端、クロに呼ばれて意識が浮上する。
「…い!……お…!……おい!!聞いてんのか???」
『あ、ごめん。聞いてなかった!』
「だろうな。もうみんな食堂行ったぞ!食いっぱぐれねェように俺達も行くぞ?」
『え!いつの間に!?ごめんごめん。行こう!!』
いつの間にかその場にはクロと研磨と私しかいなくて。
待ってくれていた幼馴染の2人と共に久しぶりに3人で歩く。
3人でいればいつだっていつもの空気で。他愛のない話をする。
隣の犬の子供が生まれた、角のスーパーが2階建てになって上で洋服を売り始めた、体育館が改修工事をしている、そんなどうでもいい話だらけだけど、それだけでとても楽しかった。
会えばいつだってあの日のように仲良くやれる。前に夕ちゃんに会った時もそう感じたが、幼馴染もやっぱり特別だ。
そう噛み締めた食堂までの道のりだった。
『うわぁ!美味しそう!!』
食堂に着いての私の第一声はコレ。
テーブルの上には美味しそうな料理がズラリと並び、私の心は騒めき立った。
美味しそうな料理にソワソワしていると調理場の奥からおばちゃんが出てきた。
「おっ!可愛い子がいるね!たーんとお食べ!!」
『はい!』
その言葉通りに私は沢山食べた。動けなくなるほど←