第4章 復帰と合宿とお猫様
クロと2人で研磨の話をしていると音駒の赤ジャージの人達に見つかった。
走り寄って来るその団体に緊張して私が少し顔が引き攣ると、隣のクロが鼻で笑ったのが分かった。
『なによー。緊張して何が悪いのよー。』
少し頬を膨らましながら言うとクロから爆弾が落とされる。
「いや、可愛いなーと思ってな。」
『んなッッ!』
その言葉に顔を真っ赤にしていると、走って来た中のモヒカンの人に大きな声を出されてビックリする。
モヒカン「な!!天使!!!!天使が居る!!!!しかも烏野のジャージ着とる!!!!烏野!許さん!!!!!!」
そして号泣されて今度は私がオロオロする羽目に。
その後から来た部員の皆さんにモヒカンさんは励まされている。
そんな彼らに苦笑いしながらクロから皆さんの簡単な説明を受ける。
モヒカンさんこと猛虎さんはクロの説明によると女の子が苦手らしい。
確かに。そんな感じする。
私もクロに促されて簡単に挨拶をする。
『です。3月まで音駒に住んでました。クロと研磨とは一応幼馴染です。本当は音駒に進学予定だったのですが色々あって烏野のバレー部のマネージャーをやってます。5/6の練習試合、よろしくお願いします。』
言い終わると皆さんが急に黙る。
その静寂に不安になっていると、私の心配をよそに少し間をあけて爆発したように皆が口々に話し始める。
猛「ぬわんだって!?こんなに可愛い子が音駒に!?もう少しでマネージャーゲット出来たのに!出来たのにィィィィ!!!」
夜「猛虎うっせーな。しっかし確かにこんな可愛い子が居たらいいよなー。バレー部に華が出るよな。」
犬「確かに!烏野よりも音駒に居てくれたらいいのに!スゴイ可愛いし!俺こんなに可愛い子間近で見たの初めてです!」
そんな怒涛の褒め言葉にどうしたらいいのか分からず、恥ずかしくなった私は助けを求める視線をクロに送る。
黒「ハイハイ。お前らそこら辺にしとけ。ちょっと俺は研磨迎えに行ってくるからコイツのことよろしくな。」
そう言ってクロは研磨を迎えに行ってしまった。
必然的に質問攻めに合いながら研磨を待つこととなる。
研磨かむひあ!はりあっぷ!
私の悲しい願いは5月の空に吸い込まれ消えた。