第1章 親バカなきたみつパパ
__数日前
「なぁタマ、お前またチョコかなんか持ってない?
なんか甘いもん食べたくてさ(苦笑)」
糖分が欲しくなった宏光は常にお菓子などを常備している裕太のもとにやってきた。
「あるよ、はい。」
(なんかお菓子をねだってくるとこ、ユリちゃんにそっくりだわぁ......)←
そんなことを思いながら裕太はいちごチョコを宏光に渡した。
「お!こんなに貰っていいのか?」
(合計で10コ貰ったんだけど......汗)
「違うし!1コはお前の!残りのはユリちゃんのだから!」
「多すぎだろ!」
(ってかどうせ二人分くれるなら5コずつでよくね!?)
「......ねぇタマ、」
「どうしたの横尾さん?横尾さんもチョコ食べる?」
「そうじゃなくてさ......タマっていつもお菓子持ってきているの?」
渉は少し眉間を寄せながら言う。
「うん!それがどうかしたの?」
「いや、よくユリちゃんに(沢山)渡しているからさ。
そういうのってどうなのかなって......」
「......あげちゃダメなの?」
「あげるのは全然構わないけど、与えすぎるのは子供の為にならないと思うんだよ。」
「だって可愛いからついいっぱいあげちゃうんだもん......」
口を尖らせながら言う裕太。
「好きな食べ物だけあげちゃ、嫌いなものを食べなくなっちゃうかもしれないだよ?」
「それはそうかもしれないけど......でもユリちゃん可愛いんだもん......」
「可愛いからって何でもあげちゃ駄目!」
「えぇ......」
「あげるのはたまにだけにしてね?」
「はぁい......」
(本当にお母さんみたい......)
渋々返事をする裕太。
「他のみんなも、ユリちゃんを甘やか過ぎちゃ駄目だからな。」
「「「だめなの?」」」
声を揃えるメンバー達。
「駄目。」
そして渉は即答で拒否。
「「「......。」」」