第1章 親バカなきたみつパパ
ちなみに今日の仕事はCDの宣伝撮影。
メンバーが一人ずつコメントを言っていく。
「失礼します、横尾さんから撮影が入りますので
撮影の準備をお願いします!」
撮影スタッフが楽屋に入ってきた。
「わかりました!.....みんな、
ユリちゃんが可愛いからってお菓子あげちゃダメだからな?」
「「はい......。」」
宏光以外のメンバーは渋々そうに返事をした。
「いってら~」
「北山、ちゃんとみんなを見ててよね?」
「わかってるわかってる(笑)
俺が監視してるから、お前は安心して撮影に行ってきな?」
「やっぱ最年長は頼りになるね!
じゃあよろしく頼むよ?」
「おう!」
「じゃあ行ってくるね。」
「はいよ~」
そして渉は安心しきってスタッフと共に撮影に向かった。
((でもどうせ、横尾さんがいなくなった瞬間あげるんだろ?))←
渉が出て行き、メンバーは一斉に思った。
「......パパ、」
渉が行ったのを見計らうかのように宏光の元に駆け寄ってきた。
どうやら裕太にはもう期待をしていないようだった。
「パパ、お菓子食べたいの。
お菓子ちょうだい、なの......。」
そしてユリはさっきと同じように両手を指し伸ばした。
でも......
「駄目だ。」