第10章 玩愛 〈 マチアプ お兄さん 大人のオモチャ 〉
とた..と、た...
「...!」
その瞬間、私はバッと彼から体を離す。
ーーー今の..音..
「?瑠々さぁん、もっとちゅーしてくれないんですか?」
お兄さんのデレつく頬を引き剥がしながら、部屋のドアに視線を向けていた。
ーーー気のせい...?だよね...
ドアの外から聞こえた、あの、ちょっと独特な足音は..
「ねぇ、僕だけ見てくださいよ今は」
しかし、お兄さんにすぐ意識を持ってかれてしまった。
「!っ..も、もう...」
ーーーこんな..っ
私は胸を抑えた。
ちょっとしたイチャイチャに、とんでもなく胸が苦しくなるなんて..
「み、見てます...からぁ..マジでぇ..」
お兄さんの顔が、みるみるうちに緩んで、口角が上がってーー..
「瑠々さぁんっ♡♡」
お兄さんがだきっ!!と抱きついてくる。
「きゃあ!ちょっ落ち着いて..スマホ落ちっ..」
ーーそれで。
「もう!マジ気をつけてくださいよお兄さんっスマホ落として壊れるとこでしたからっ」
「はい♡」
お兄さんは素直に返事をして、満面の笑みを見せつけてくる。
ーーーわ、わんこ..?
私たちは今、手を繋いでラブホから出ようとしていた。
私がドアを開くと、「またのご利用、お待ちしております」という店員さんの声が耳に入ってきた。
「...」