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POLLUTE【BLEACH】[R-18]

第260章 ---.赤









瀞霊廷十三区画
立ち並ぶ商店街に着くと 白哉は眉間に皺を寄せて臨へと視線を向けた。
「そんな顔しないでくださいよ。言ったでしょう、ルキアへの渡せなかった誕生日プレゼントを見に来たって」










どれ程すすんだことだろう 臨は小物屋を見かけると 突然近寄り あるものを一つ丁寧に手に取った。
「これ いいですね」
雪の結晶の彫りがされた 白銀の小物入れを手に取る。
「それは」
「ええ、ルキアにとてもいいと思いませんか?袖白雪みたいで」
太陽光を反射し キラキラとそれが光る。
「いくら安物といえど、その値段は副官程度では手の出る値段ではなかろう」
「これください」
臨が即決し 直ぐに店員に包むよう頼む。
少々値が張っているものにポンと金を出すことに白哉は若干驚くものの、臨の普段の身の回りのものを思い出し倹約家だからこれくらい直ぐに出せるのかと納得した。
「ありがとうございます」
臨が風呂敷に包まれたそれを受け取り、いい買い物ができましたと微笑む。
「白哉、いいことを教えてあげましょう。贈り物は値段で決まるものではないのですよ?」
「…………」
白哉がゆっくりと、側にあった髪飾りへと目を向ける。
それに白哉は、近くにあった髪飾りを手に取ると、臨の頭へとそっと乗せた。
「?」
「…………ルキアを気にかけてくれている、礼だ」
濃い赤の椿に 純白の待雪草の造花が装飾された 少し大きめの髪飾りが 濡れ烏の髪によく映える。
白哉は現金でそれを支払うと 臨は少し戸惑った様子で ありがとうございますと頭を下げた。
「けど、少し愛らしすぎませんか?私浮竹達よりも年は……」
「よくお似合いですよ!」
店員のその言葉に、臨がはにかんで頭を下げる。
「贈り物は値で決まらぬと言ったのは、兄だ」
その様子に 店員は何故かポッと顔を赤くすると、臨はすいませんとはにかんだ。
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