第209章 ???.汝、緋の暁にて真実を問う
もし
もしも 私が その妹を貴方に押し付けた張本人だと知ったならば 貴方はどんな顔をするのでしょう。
私は 私は怖くて 正直に 言えませんでした。
貴方に嫌われるのが 怖くて
「なあ 緋真、卒業したら 私の侍女………所謂身の回りの世話をしてくれないか?」
それは 私が五回生になり そろそろ進路も決めなくてはいけないと言われていたある日 臨様にそう言われた。
「臨先生……の 侍女に………?」
「ああ 君は確か護廷の六番隊を第一志望としていただろう?まあ推したのは私だが……………私は一応 六番隊の三席だし 緋真が身の回りの世話をしてくれたら嬉しいな……と…………って ダメだよなっ!緋真は隊員志望だし 雑務専門なんて……」
「お お受けしたいです!」
食い気味にそう答えると 臨先生は一瞬キョトンとしたあと 本当に嬉しそうに笑って私を抱きしめた。
「本当か!?助かるよ 緋真!」
強くて 優しくて 私の憧れの人。
小さく芽生えた憧れの芽は 大きな尊敬の念の蕾へと育ち それはいつしか 恋の花へと育っていた。
同性 とか 年の差 とか そんなことは関係なかった。
私は 先生が 好き。
先生の側にいて 先生の役にたちたい。
先生に 嫌われたくない。