第154章 201.Wind & Snowbound
「……………さァ…どーやって殺してやっかなァ…!」
そう告げる破面の男と対峙し 一護が斬魄刀を構える。
それと同時に 臨とルキアが現場へと到着し 彼はその人物の名を呼んだ。
「ルキアと臨か」
「ああ」
ルキアが間髪入れず答える。
「……途中 茶渡に会った。……貴様 奴に何を言った?」
そう聞くと 一護は 何も と言い 先ほどの言葉を繰り返した。
「俺に任せて退がっとけって言っただけだ」
その言葉に 臨の眉根が寄せられる。
緊迫した空気
それをぶち破ったのは 臨だった。
「くぉんの 馬鹿者がーーっ!!!」
突然の大声に 一護の視線が臨へと向けられる。
直後 臨の腕が一護の首へと巻きつき 彼を思い切り地面へと押さえつけた。
「ルキア お願いできますねっ」
「な なんだよ急に!!今あんたの相手してる場合じゃ……いででででで!!!??」
一護の首からミシミシと聞こえてはいけない音が聞こえる。
その様子にルキアはため息を吐くと まっすぐと臨を見つめ かしこまりましたと懐からウサギ型のソレを取り出した。
「な…………お前……それ…………」
「肩に力が入りすぎだ 一護」
ルキアがそう言い ウサギから飛び出た球を 呑み込む。
それと同時に 辺りに砂埃が舞い 彼女は本来の姿を現した。
「……戦う前からそれでは 落とさぬ命まで落とす羽目になるぞ」
砂埃が晴れ 制服と死覇装 2人のルキアが現れる。
その姿に一護は愕然としていると ルキアは満足そうに笑った。
「……驚いたか?私に死神の力が戻らなかったのは 浦原の あの義骸の所為だった。ならば 義骸を脱いで霊子に満ちた尸魂界で暮らせば いずれ霊力が戻るのは道理 そうだろう?」
「……ルキ…」
一護がルキアの名を呼ぼうとした瞬間 もう1人のルキアは 押さえつけられた一護に飛びかかってきた。
「ピョーーーーーーン!!!」
「あギャーーーー!!?なな……何だテメーは!?」
「そういう訳なのでおとなしく退がっててくださいピョン♪」
「ピョン!?」
臨から一護を押さえつける役を代わり 臨が苦笑いする。