第154章 201.Wind & Snowbound
男が 一護に掴まれた手を振り払い 距離をとる。
その様子を見て 茶渡は愕然とした。
……死んでいた
一護が来るのがあと一瞬遅かったら……俺は確実に死んでいた……
「……チャド 退がっててくれ」
その言葉に茶渡は目を丸くする。
そして待ってくれと 以前ヤミーによって負傷された腕を抑え もう治ったと 告げようとした。
「俺の傷なら もう……!」
「いいから 俺に任せてくれよ」
そう告げた 一護の背中に 茶渡が俯く。
「……ああ…………わかった」
そして 茶渡はゆっくりと背を向けた。
「お前に任せる……一護」
走り出す 茶渡
曲がり角でルキアと臨とすれ違い 臨は少しホッとしたような顔をした。
「チャドくん!無事でしたか…………」
しかし 何も言わず通り過ぎていく彼に 2人は言葉を失う。
……一護…
お前は もう……
俺に背中を 托けてはくれないのか……
俺はもう………
お前と並んでは 戦えないのかーーー…
一護