第149章 196.PUNCH DOWN
臨が瞼を閉じ 神経を研ぎ澄ませる
腰に差してある剣には両手が添えられ 彼女はゆっくりとその双眸を開き始めた
それと同時に 空間が歪み 白い仮面が露わになる
左足を半歩引き 構えをとった瞬間目の前に砂埃が起こり臨は拍子抜けした。
「な……なに?」
「いッて……」
砂埃から一護が現れ 臨が更に何故ここにいるという顔をする
その瞬間 虚の爪が一護と臨に迫り彼女はとりあえず一護の襟を掴み躱した
「え なんでここにいるんですか?」
「え?あ、えっと ルキアに投げられて?」
「ん?」
「何をしている!!さっさと戦え!!」
その声に臨は視線を向けると そこにはルキアがいて先に学校に行ったのではなかったのかと目を点にした。
「その程度の虚を倒すことなど訳無いだろう!!」
「うるせえな!!言われなくてもそうするよ!!」
一護が斬魄刀に手をかけた瞬間 歪む一護の霊圧
それに怯えるように一護は後方へと大きく飛ぶと ルキアはどうしたと怒りの声をあげた
「知っておるぞ!!貴様……破面共にやられてから 一度も死神化しておらぬだろう!!何を恐れておるのだ!!茶渡がやられた!!姉さんが傷付いた!!それが何だ!!!貴様はその程度で心折れるような男だったのか!?」
ルキアが 叫ぶ
「敗北が恐ろしいか!?仲間を護れぬことが恐ろしいか!?
それとも
貴様の内なる虚が恐ろしいか!?」
その言葉に 一護はルキアへと振り向く
「…….敗北が恐ろしければ強くなればいい 仲間を護れぬことが恐ろしいければ 強くなって必ず護ると誓えばいい 内なる虚が恐ろしければ それすら叩き潰すまで強くなればいい。他の誰が信じなくとも ただ胸を張ってそう叫べ!
私と姉さんを救ったのはーーーそういう男だ 一護!!」
一護が踏み込み 斬魄刀を抜く
「ちぇっーーーうるせえんだよ……てめーは!」