第137章 180.Something in The Aftermeth
臨の部屋に唐突に連れてこられた一護は ドギマギしながらも座布団へと座り、特に用事もないのだが 忙しそうでここ二日ほど話していなかったその人の 戸棚を漁る姿をみていた。
「ちょっと待っててください。今お茶菓子出しますから。」
あれよあれよと出てくるまだ新しいお菓子の袋の数々
いったいいつのものなんだと賞味期限を見てみると、意外に最近の物らしくまだまだ先の賞味期限に 一護は安心した。
「どうにも最近お客さんが多くてですね。お、あったあった」
取り出された缶詰には 高級チョコレートメーカーのロゴが入っており一護が絶句する。
「こんなのしかなくて申し訳ないのですがっと」
缶の蓋が開けられ カカオの香りが辺りへと広がる。
それを小さな机の上に置き 同じく部屋に置いてある電気ポットから急須にお湯を入れると 少し蒸らした後茶碗へとそれを注いだ。
「………こんな高級なの 食えねえよ」
チョコレートの缶のロゴを見てそう呟く。
何故ならこのチョコレート 20粒で五千円もするようなチョコレートだ。
そう思っていると、臨は一粒手に取り子供が遠慮してたら可愛くないですよと笑った。
そしてその一粒を 一護の口元へと運ぶ。
「ほら、あーん」
「え、お、ええっ!?」
子供じゃねーからという前に 唐突にあーんと口元に持ってこられたチョコレートにどうすればいいかわからなくなる。
その様子に臨はキョトンとすると、チョコレートが好きと聞いたんだけどと眉尻を下げた。
「い、いや、チョコレートは好きなんだけど」
「ほら、ならあーん、溶けちゃいますよ」
口元にチョコレートが触れる。
それに半ば諦めたかのように一護は臨の腕を掴み口を開けると、それを口へといれた。
臨の指に 歯が触れる
「………あ……」
今度はなんだと臨の顔をみると
ゆでダコのような 真っ赤になった臨の顔が 目の前にあった。
臨は自分が今 何をしていたのか理解すると、真っ赤になって一護に謝りはじめる
「すすすすすすまん!!いやそんな無理矢理食べさせる気はなかったんだ!!いや食べてはもらいたかったんだけどこんな風にはな!!な!!!」