第133章 176.end of hypnosis8
「朽木ルキアさえ捕縛すれば、芭蕉臨が尸魂界に現れるという確証があった。そして捕縛を確実にする為に、朽木ルキアの捕縛役を六番隊の二人に替え、彼女の捕縛を最優先事項としたんだ。そして、義骸の即時返却 破棄を命じ 本物の朽木ルキアを餌とするために 双殛を使って君を処刑することを決めた。」
藍染が 胸元から筒のようなものを取り出す
「僕達が地下議事堂を完全に空けたのは 二度の隊首会を含む 前後数時間だけだ。死を装って地下議事堂に潜伏したのはその直後。あの晩に 臨さんと戦闘した時に確信したよ。崩玉を持っているのは君だと。君は僕を倒すことよりも、逃げることを優先した。普段の臨さんならあり得ないことだ。
………魂魄に直接埋め込まれた異物質を取り出す方法は二つしか無い。双殛の様に超々高度の熱破壊能力で、外殻である魂魄を蒸発させて取り出すか、何らかの方法で魂魄組成に介入して強制的に分離させるか。
僕にとって芭蕉臨は"特別"でね。彼女自身を傷付けない為にそのもう一つの方法を見つけなければならない。その為に必要だったのが、尸魂界の全ての事象 情報が強制集積される地下議事堂の大霊書回廊だ。
僕はそこで 浦原喜助の過去の研究を一つずつ細かに調べ上げた。魂魄への異物質埋没は彼の編み出した技術だ。ならばそれを取り出す技術も、彼の過去の研究の中に必ず隠れていると読んだ。」
筒のようなものが 藍染の腕に纏わりつく
そしてその筒から地面へと何かが落ち 爪のようなものが生えると臨を高くまで持ち上げた。
「………そう これがその 解だ。」