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POLLUTE【BLEACH】[R-18]

第7章 6.microcrack.


虚の歯が、井上織姫の肉体に食い込む。
「井上……!」
一護が目を見開くと同時に、織姫は膝をつき血を床に垂らした。
『織………姫…………?』
虚も彼女の行動を不思議に思い、動きを止める。
織姫はそのまま彼の頭を抱き締めると、口を開いた。
「ごめんね………お兄ちゃん……」
震える声でそう謝罪する彼女に彼は目を見開いた。
「あたし……お兄ちゃんに聞いて欲しかったの。学校であったこと、好きなこと、好きなもの、好きな人たち……最初のころはあたし、毎日祈ってばかりだった……でもそれじゃいけないって思ったの。あたしが悲しんでるところばっかり、お兄ちゃんに見せちゃいけないって……それじゃお兄ちゃんが心配しちゃうからって…………」
つう、と彼女の頬に涙が流れた。
「だから見せたかったの!あたしは幸せです!だから心配しないでって!」
徐々に彼女の身体から力が抜けていく。
「けど、それがお兄ちゃんを淋しくさせてたなんて、あたし全然気づかなかった…………お兄ちゃん……淋しくさせてごめんなさい…………だいすきだよ……………………」
ずるりと床に倒れこむ織姫。
それに駆け寄ろうと一護が立ち上がると、ルキアが狼狽えるなと声をあげた。
「胸の因果の鎖がまだ切れていないだろう!そいつが肉体と繋がっているうちは魂魄自体が死ぬことはない!私と臨殿の鬼道でまだ助けられる!」
そう言われ、彼はその場で立ち止まった。

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