第97章 -17.逸れ行く星々の為の前奏曲
楽しみにしていた、鬼道の実技授業の移動教室
ルキアは今日聞きたい事に関する資料を片手に廊下を歩いていると、突如背後に衝撃を感じ悲鳴をあげた。
「何浮かれてんだよ。まさか今日の授業臨さんだからって理由じゃねえだろーな」
「ち、違う!私は別に………」
照れ隠しにそう言おうとすると、ルキアは、恋次たちの荷物の多さに驚いた。
「お、大荷物だか………今日は…何かの実習でもあるのか……?」
すると恋次は嬉しそうに返事をする。
「今日は現世まで出向いて、魂葬の初実習だ!」
「なっ………!?」
ずるい、と思う
「貴様の学級だけ!!」
「ズルかねーよ!実力だ実力!じゃーな!ガーンとテメーに差ァつけて帰ってくるぜ!!楽しみに待ってな!」
「た、たわけ!!私こそガーンと………差を……………………」
遠くになった背中を見て、少し寂しさを感じるルキア。
しかし次の授業はあの人の授業だと切り替えると、彼女は踵を返し歩を進めた。