第97章 -17.逸れ行く星々の為の前奏曲
「私が担任の 大宇奈原 厳呉郎である!!」
その声が教室に響く。
「この一年第一組は、試験に於いて最も優秀な成績を認められた者達が集められた いわば特進学級である!諸君らには未来の各隊への入隊にとどまらず、ゆくゆくはそれらの中心となるべく修練に励んでもらいたい!そのためには日々自分自身のーーーーー」
廊下では、遅刻した雛森が一人廊下で困ったなあと呟いた。
「どうしました?」
「っうひゃあ!?」
無音で、突如現れた人物に悲鳴をあげる。
恐る恐る顔をあげると、とても美しい瑠璃色の瞳の女性が優しい顔でこちらを見ていた。
「あ………」
「………もしかして、遅刻ですか?」
「ご、ごめんなさい!」
猛烈に頭を下げる雛森の頭にポンと手を乗せる。
「………今回だけですよ。」
そう言ってその人はガラリと一組の扉を開いた。
そして 私達は 同じ道を歩み始める