第96章 130.Suspicion2
ザバンといい音を立てて一護が温泉へとつかる。
そして大きくため息を吐くと土の空を仰ぎ、そういや温泉入んの初めてだと辺りを見回した。
「………修行、一日目終了ってことはいつの間にかもう夜になってたってことか……確かに体あっちこっちギシギシいってんもんなー、ここ、時間わかんねえからその辺の時間狂っちまうよ……」
そして温泉の湯で顔を洗い、血を洗い流すと、自身の顔の痛みが急激にひいていうことに気がついた。
「な、なんだこの温泉!?スゲー勢いでキズが治るぞ!?ああッ!?いつの間にか痛みが引いたと思ったら体のキズもほとんど消えてるじゃねーか!!」
バシャバシャと音を立てて驚く一護。
そしてその湯を口へと含み、口の中のキズも治そうとすると突然湯けむりの中から声をかけたれた。
「元気そうですねえ」
「ホブーーっ!!!?」
口に入れていたお湯を吹き出す。
そして湯けむりが晴れると、正面には温泉に浸かり苦笑いした臨がいた。
「なっ、おまっ、なっっ」
「言っときますが先にいたのは私ですからね。」
「いるならいるって言え!俺は出る!!」
「別に一護くんの裸見たって私は襲ったりしませんよ?」
するとそういうことじゃねえと一護は怒った。
「まあまあ、裸の付き合いって言いますし」
直後、立ち上がった一護の背後をとりバックチョークを決める。
「それに明日も修行があるんですからきちんと傷も霊力も回復してくれないと。」
背中の胸の感触と絞め技の異様な強さに一護がタップする。
それを見て夜一は浅い男じゃのうと言って、猫の姿で温泉へと浸かった。