第6章 5.Binda・blinda
辺りに臨の声が響く。
「一護くん、避けろ!」
「えっ!?」
直後、彼の手に虚から吐き出された酸がかかりうめき声をあげ、刀を落とした。
同時に地面へと叩きつけられる。
「一護!!」
「一護くん!」
鬼道で動けるまで治した肉体に鞭打ち刀を構える臨。
しかし力を出すには足りないのか、彼女は再び虚によって押し潰された。
「ぐっ」
「臨ちゃん!」
臨に駆け寄ろうとする織姫を、虚は捕らえた。
「は、放してよ!!放して!臨ちゃんが……!」
『……織姫、本当に俺を忘れてしまったのかい……………?俺だよ織姫!』
虚が髪をかきあげる。
すると彼女は目を大きく開け、声を出した
「おにい………ちゃん…………!?」