第67章 79.FOURTEEN DAYS
恋次が懺罪宮の帰りの廊下を歩いていく。
すると目の前に現れたその人物に、彼は驚いた。
「久しぶり、阿散井くん。」
「……….藍染さん」
「ちょっと、話しできるかな。」
物置に着くと藍染はゆっくりと口を開いた。
「いやあ、こうして話すのは本当に久しぶりだねえ。きみを剣八の所に取られて以来だから………何年ぶりだろ?今は六番隊にいるんだっけ?」
その問いにはいと答えると、恋次は本題に触れた。
「話って………何すか?」
にっこりと藍染が笑みを浮かべる。
すると突如物置のカーテンを閉め、口を開いた。
「……阿散井くん、きみは彼女……朽木ルキアさんとは親しいんだったね?」
「え?………あ……えっと……」
恋次が口籠るが、隠さなくていいと告げる。
「流魂街の頃から、芭蕉臨、朽木ルキア共に良く知った仲だと聞いてるよ。」
すると恋次は少し躊躇い、答えた。
「ーーーーーはい。」
「単刀直入に訊こうか、きみの目から見て……彼女は死ぬべきか?」
恋次の顔が驚きに歪む。
「………質問の意味がよく…」
「妙だと思わないか、彼女の罪状は霊力の無断貸与及び喪失、そして滞外超過だ。その程度の罪での殛刑など、僕は聞いたこともない。加えてそれに続く義骸の即時返却、破棄命令、三十五日から二十五日への猶予期間の短縮……隊長格以外の死神への双極の使用…………どれも異例づくめだ。さらに芭蕉臨に至っては捕縛命令だけで、こないだ朽木ルキアを連れ戻した以降これといった命令もない。僕にはこれが、全て一つの意志によって動いているような気がしてならない。」
その言葉に、恋次は信じられないといった顔をする。
「待ってくれよ藍染隊長………それってどういう……………」
「厭な予感がするんだーーーー…….阿散井くん、もしかしたら僕はーーーー」
突如 鐘が鳴り響いた。
『隊長各位に通達!隊長各位に通達!只今より緊急隊首会を召集!!』