第67章 79.FOURTEEN DAYS
牢が開き、ルキアが光を背にしたその人物へ視線を向ける。
「……何だ恋次…………刑の日どりでも……早まったか……?」
「………処刑まで残り14日を切った、懺罪宮四深牢へテメーを移送する。」
首につけられた拘束具が外され、顔にかけられた布も外されると、恋次は見えるかと問いかけた。
「そこの窓から。
双殛、オマエを処刑する二つの道具だ。」
ルキアは答えない。
移送人はそれを見て、口を開く。
「あれを毎日その窓から眺めることで己の犯した罪を悔いる。それがここが懺罪宮と呼ばれる所以………お手を。」
ルキアの腕に巻き付いた紐がつけられた首の拘束具へと吸い込まれる。
「阿散井副隊長殿、移送の先導お疲れ様です。さあまいりましょう。」
その声に恋次が反応するが、ただ立つルキアを見て、彼女に近づいた。
「一つ、未確認情報を教えてやる。」
「副隊長殿!?」
「昨日尸魂界に旅禍が入ったのは知ってるな?数は6…………そのうちの一人は、身の丈ほどの大刀を持った、オレンジ色の髪の死神だそうだ。」
ルキアの目が、恋次と合った。